昨今、一般住宅での火災が相次いでおり、特にお年寄りが被害に遭われるケースが多く見受けられます。日々の点検現場で、お年寄りから「私の部屋には燃えるものがないから、火災報知器の点検はいらないよ」というお声をよく耳にします。

しかし、消防設備のプロとしてお伝えしなければなりません。火元は「火」だけではありません。「電気」も発火するのです。

本日は、見落としがちな電気火災の危険性と、命を守るための対策をお伝えします。

ポイント1:「燃えるものがない」という大きな誤解

ガスコンロやストーブを使っていなくても、部屋にはテレビ、エアコン、照明など、必ず電気が通っています。火災は、目に見える炎からだけ起こるわけではありません。壁の中や天井裏など、普段目につかない場所を通っている電気配線が火元になるケースが非常に多いのです。

ポイント2:見えない場所で起きる「電気火災」の恐怖

電気がショート(短絡)してスパーク(火花が散る)する瞬間の恐ろしさは、経験した者にしかわからないんです…。

これは「古くなった水道のホース」に例えると分かりやすいです。 ホース(電気コード)が古くなってひび割れたり、そこに無理やり大量の水を流そう(たこ足配線)とすると、耐えきれずに破裂して水が吹き出しますよね。電気がこれを起こすと、水ではなく「強烈な火花と熱」が吹き出し、周囲のホコリや建材に一瞬で燃え移ります。

ポイント3:今すぐ確認すべき3つのチェックポイント

ご自宅の電気廻りが以下の状態になっていないか、今すぐ確認してください。

  • 天井裏や見えない部分の配線は劣化していませんか?(築年数が経過している場合は要注意です)
  • たこ足配線をしていませんか?(コンセントの許容量を超えると異常発熱します)
  • 電気コードやプラグの周りにホコリが溜まっていませんか?(ホコリが湿気を吸うと発火の原因になります)

命を守るためにできること

以前の記事でも先斗町での調理場火災について注意喚起をさせていただきましたが、火災はいつどこで起こるか分かりません。

「うちは大丈夫」という過信が一番の危険です。特にご高齢の方がお住まいの環境では、いざという時に逃げ遅れるリスクが高まります。

  1. コンセント周りの清掃と整理(今日すぐできること)
  2. 火災報知器の作動テスト(ボタンを押す、または紐を引く)
  3. 専門業者による定期点検の実施

火災報知器が正常に動くか、電気設備に不安がないか。少しでも気になることがあれば、お気軽に私たち専門家へご相談ください。大切な命と財産を守るためのサポートをいたします。